イタリア紀行(6)イタリアンレストラン最高峰の「ROOFTOP」

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2003年8月7日
五つ星、至福の極み・・・
 映画「ローマの休日」で知られるスペイン階段。ローマのど真ん中に位置する五つ星のホテル「HOTEL HASSLER ROME」。本日は、そのホテルの6階にあり、世界各国から有名人が集うと言われるイタリアンレストラン最高峰「ROOFTOP」を訪ねることにした。

 同ホテルはローマの中心で最も高く最も広いところに位置し、6階レストランテーブル席からは、スペイン階段、サンピエトロ大聖堂、パンテオン、コロッセオなど、古代ローマの荘厳な鳥瞰絵巻を楽しむことが出来る。

 今回の取材は前日に決めたこともあり、JTBローマ支店を通して「ROOFTOP」の予約を行ったが、レストランが開くのが午後7時半。それまで1階中庭にあるバーで食前酒を楽しむことにした。中庭右奥のテーブルにつくや否や、イタリア人男性2名が隣のテーブルに座った。流石に昼間見ていたラフなイタリア人とは異なり、スーツ姿できっちりとネクタイを締めている。履いている靴もピカピカに研いてあった。

 そろそろ予約していた時間となった。ホテルのエレベータ右側が「ROOFTOP」への専用のようだ。ゆっくりとエレベータが上がり、扉が開いた。数歩足を進めると、中からマネージャーが出迎えてくれた。自己紹介を行い、昨日予約をしていた旨を伝えると、そのマネージャは右手を差し伸べ「Welcome to ROOFTOP, sir. Please come in and go to the center table, sir.」と、じわりじわりと五つ星の快感が伝わってくるようであった。

 メニューは、前菜から魚、肉など・・・大きく分けて4つ。後はデザートなどを眺めていた。マネージャーが再びやってきて、オーダーすることになった。我々がオーダーした量が十分過ぎたので、不要だと思われる品をいくつか削ってくれた。・・・「ROOFTOP」という名前の通り、すこぶる眺めの良いレストランである。丁度、日没近かったので西の地平線は赤く染まりつつあった。

 突然、カモメが我々のテーブル前のガラス窓に飛んできて、大きな声で鳴き出した。そこへカメラを向けようとすると・・・また、マネージャーがやって来て、周りに客が居ないのを確認し、わざわざ窓ガラスを開けてパンの欠片をカモメに与えてくれた。警戒していたカモメも、一瞬の内にパンをくわえ飛び去っていった。

 料理については筆舌に表しがたいほど「ボーノ!」の一言。流石に五つ星のレストラン「ROOFTOP」。マネージャー、シェフ、ギャルソンのコンビネーションがしっかりしており、客の食の進み具合を実に的確に把握している。・・・パスタの横にあった大きなオマールの爪を、フォークで食べにくそうにした瞬間の事。さっと背後からギャルソンが「Knife, please!」と間髪を入れず持って来てくれる。

 1時間ほど経っただろうか?突然、入り口に絶世の美女二人が入って来た。我々はセンターテーブル、他の客は左端と右端に陣取っていたが、テーブルは十分空いていた。例のマネージャーがほくそ笑みながら我々のテーブル左横に彼女たちを誘(いざ)った。・・・それから数分して、マネージャーがニコニコして近づいてきた。そして「あなた方の為に、絶世の美女を隣のテーブルに付けさせて頂きました。」と一言。・・・なかなかの「トークのマジシャン」であった。



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