イタリア紀行(5)ローマ近郊の小さなリゾート街「アンツィオ」

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2003年8月6日
笑顔が素敵なカルラおばさん
 ローマ市中心部から60キロほど南下したところに、日本人観光客があまり足を運ばないという小さなリゾート街「ANZIO」があるとの情報を得た。早速、列車を使うか、タクシーをチャーターするかなど検討した。・・・ちょっと贅沢であったが、この猛暑の中体力消耗をしないようにタクシーをチャーターし、ガイドまで依頼してしまった。

 さあ、ホテルのロビーにて本日取材の打ち合わせ。ガイド、ドライバーとも「ローマ市内観光」と思っていたようで、最初は歯車が合わなかった。しかし「ANZIO」をどうやって知ったのか、そして目的が何なのかを説明し、二人とも快く受け入れてくれ、ホテル前に停車していた白いベンツに乗り込み出発となった。

 往路では「ANZIO」という街の歴史や途中左手に見えた連合軍の軍人墓地などの説明を受けた。実は「ANZIO」という街は、第二次世界大戦で連合軍がイタリア上陸した地点。更に歴史を遡ると、悪名高いネロ皇帝がローマ炎上を「ANZIO」の街から笑って見ていたという因縁の地でもあるらしい。

 思ったより車が多く、1時間少々で目的地に到着したのは、ちょうど正午であった。ウィークデーでもあり、噂に聞いたレストランがクローズの状態。昼食をどうしようかとウロチョロしていると、黄色のワンピースを着た恰幅の良いおばさんが声を掛けてきた。「うちの料理は美味いよ!!是非、ここでお食事とられたらどうだね!!」と。ガイドが相談に歩み寄って来たので、「あの笑顔がいい。早速おばさんの店で食事をとりましょう!」と簡単に食事処を決めてしまった。

 店名は「La Tavernetta del Porto」という新鮮な魚介類専門リストランテである。取材であるから、オーダーする料理も数点で良いと一瞬思ったのだが・・・カルラ(CARLA)おばさんが汗を拭き拭き一生懸命説明をしている。・・・「毎週、週末に気軽に来ることができないのだから、じゃあ出来るだけオーダーしましょう!」と・・・結局、アンチョビ、鯛、海老など・・・下の写真の通り14品(値段はワインなど飲み物含めて、総計27000円程度→実に安い)をオーダーしてしまった。

 ところで厨房とテーブルを何度も料理を運んで来る笑顔の少女は、カルラおばさんの孫で若干13歳。日本人が珍しいのか、こちらを見てはニコニコしている。笑顔は最高のコミュニケーション。食べている我々も自然と笑顔で美味しく食させて頂いた次第。しかし腹は殿様蛙のようにパンパン破裂寸前の状態。一瞬間、今晩のハスラーホテル「ROOFTOP」が心配になった。

 最後に記念写真。あのお茶目なカルラおばさんが急に居なくなったので、店先で待たされてしまった。・・・何と、写真撮影のために髪をブラッシングして「はい、チーズ!」。なかなかお洒落なおばあちゃんであった。



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