イタリア紀行(2)「水の都・ベネチア」

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2003年8月3日
中世より貿易で栄えた運河の都

 ミラノからバスで約4時間弱東へ進むと水の都・ベネチアへ。中世より貿易で栄えた輝かしい歴史の街ベネチア。船着き場から水上タクシーに乗り込み、その日に泊まるホテルにようやく到着した。世界の観光客の憧れと水の都ベネチアだったが、運河のどんよりと濁った水とその臭いには正直言って落胆の色を隠しきれなかった。

 今回の取材ツアーは雲一つ無く、天候には恵まれていた。しかし、200年に一度と言われるほどの熱波の為に身体全体が熱く、足の腹まで火照りを感じる状態である。頭や額から顎、首筋と滝のように流れ出る汗を拭いながらの取材。ハンカチなどは一瞬の内にベチョベチョになってしまう。・・・バスタオルが何本も欲しいほど焦げ付くように暑かった。

 ホテルから徒歩で5分ほどでサン・マルコ広場に着いた。サン・マルコ寺院、ドゥカーレ宮殿などを巡り、再び同広場へ入った。広場を取り囲むようにショップが沢山並んでいる。ちょっと喉を潤すためにバーに入り、ジェラードをオーダーしてみた。・・・凄く器もでかいし、量もすこぶる多かった。・・・一度に汗が引いてしまった。

 テーブル席でタバコを吸おうとすると、「Would you like to refrain smoking here? Please come here. Smoke behind the counter, please.」と、ウェイターがカウンター横の柱のところを指差してくれた。おもむろにMarlboro LIGHTSをくわえ、火を付けてタバコを吸い始めたのだが・・・支配人らしき人物が2階から降りてきて、ムッとした顔で通り過ぎたのを背後に感じた。カウンター横も禁煙だと思ったのだが、「Never mind, sir !!」と舌を出したウェイター。いつも支配人から叱られてるんだろうと、プッと吹き出してしまった次第。

 それから夕食まで時間があったので、ゴンドラに揺られ運河を巡ることになった。しかし狭い運河はゴンドラや水上タクシーがビッシリで交通渋滞。どん詰まり状態が何度かあったが、衝突することも無く縫うように櫓が操られていた。時には建物の壁を片足で蹴る姿を見ることができたが、水面に映る建物の美しさに見とれてしまい、結局シャッターチャンスを逃してしまった。

 蛇足だが、宮殿内で現地イタリア人ガイドの解説に「ここが裁判所です。裁判をするときは被告人は一日中となりの部屋で待っていなければなりません。裁判で法の裁きを被告人が認めない場合は、秘密の扉(壇上向かって右から4つ目の隠し扉)を通り拷問を受けます。」とあったので、拷問で強制される裁判はどんな法律に基づくものなのかを尋ねてみた。答えは「非常に難しい質問ですね。・・・。」と口を閉ざしてしまった。「ナンタ〜ルチ〜ア〜!」である。  



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