THE ROSETTA NEWS

京菓子匠 俵屋吉富

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2002年9月17日

ディー・アンド・エル創業宝暦五年の老舗「俵屋吉富」・・・

 先日、京都から来客があった折、「俵屋吉富」の菓子を土産の頂いた。菓子に目のない筆者やスタッフは、一晩で食べ尽くしてしまった次第。折角なので、取材をしようと来客の一人に頼んだところ、その人の親戚だと言う。早速次の日に連絡があり、快く詳細資料を送付してもらったので本日掲載することにした。

 「俵屋吉富」の歴史はタイトルのように大変古い。延享2年(1745年)に藤野別惣左衛門の二男、惣兵衛が京都に移住し、俵屋惣兵衛と称して雑穀商を営むところから始まる。それから10年後の宝暦5年(1755年)に俵屋惣兵衛が室町上立売上ル澤屋播磨御菓子司に奉公し、それを相続した。今から250年以上も前の事である。熊本市内には、古くても創業140年の肥後象眼の店、そして川尻に7代目若松屋という鰻屋さんがある程度だ。それと比較すると流石に古都の歴史にはかなわない。

 同老舗の主人は石原義正社長。同氏がパンフレットに書き綴られている一節に「・・・京菓子は日本文化の誇りであります。私たちはこの平和で美しい、人間性あふれる仕事を通して、より多くの方に京菓子を心から味わっていただくために、美意識を養い、技を極め、思いやりの心をはぐくみ、一日一日を大切に精いっぱいの努力を重ねていきたいと考えています。菓子の起源は遠く、日本書紀、古事記の時代にまでさかのぼります。11代垂仁天皇の頃、天皇の命を受け、南の国から田道間守(たじまもり)が持ち帰った橘の実が日本での菓子の始まりと伝えられています。・・・」とある。

 今まで菓子の起源も知らず、ただ頬張っていたのに恥ずかしさを覚えてしまいそうな一節である。筆者が今回最初に食したのが同老舗の「雲龍」。それは同老舗7代目の菓匠石原留治郎氏が情熱を傾けて創作してきた菓子の中で、ひろきわ輝き、俵屋吉富あるところに「雲龍」ありと讃えられる一世の名菓らしい。

 熊本において近々「菓子博(全国菓子博覧会)」が開催されるが、その時出品されるであろう京菓子のブースに、是非足を運び「俵屋吉富」の逸品に再会したいと考える。

俵屋吉富のホームページはココを押してください。

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