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新連載・ぐるり熊本市内めぐり(その6)水前寺成趣園

THE ROSETTA STONE DAILY NEWS 2002年6月5日

水前寺成趣園水前寺成趣園

 水前寺成趣園は以前は修学旅行の定番であった。関西、関東方面からの修学旅行バスが連なり、熊本城見学のあと必ずと言ってよいほど同園に足を運んでいた。ロゼッタ・ストーンの月例クイズ応募者からも「阿蘇から熊本城、水前寺公園に行った事を思い出します。大変懐かしい!」といったメッセージが入ってくる。最近はめっきり減ってしまった修学旅行だが、熊本の歴史探訪などをテーマに、体験型の教育旅行地として復帰して脚光を浴びてもらいたいものである。

 全国でも有名なこの庭園は、もともとお茶屋と呼ばれる細川藩主の休息所であった。寛永9年(1632年)肥後の領主となった細川忠利が築造を開始し、孫の綱利のときに桃山式庭園が完成した。東海道五十三次を模した芝山や泉水に浮かぶ小島、富士山に見立てた築山の周りは手入れが行き届いており、四季折々に訪れる観光客の目を楽しませてくれる。  

◆古今伝授の間
 古今伝授の間は、細川藤孝が慶長五年(1600年)、後陽成天皇の弟桂宮智仁親王に「古今和歌集」の秘伝を伝えたことから、その名の由来がある。水前寺成趣園の正面に建つ、茅葺きの風雅な茶室。この建物は、もともと京都にあって長岡茶室と呼ばれていたが、明治時代に入って細川家に返還され、大正元年(1912年)に現在の水前寺に再建された。杉戸の「雲龍」は狩野永徳、そして襖の「竹林七賢」は海北友松の作と伝えられている。


⇒マップはこちらの「水前寺周辺」を参照してください。
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