THE ROSETTA NEWS

大改修後の八千代座を訪ねて!!

ROSETTA STONE 2001年9月18日
大改修後の八千代座を訪ねて!!

 国指定の重要文化財・八千代座は熊本県北部の山鹿市の中心にある。大改修工事を終え、その姿が一般公開されたのは今年の5月。本日は正面看板や内部天井の広告看板の復元後の八千代座を取材することにした。  

 そもそもこの芝居小屋は、明治43年当時商工業で栄えた山鹿の旦那衆が八千代座組合を創設、一株参拾円の株を購入し建てたもの。こけら落としは同44年1月で、歌舞伎の松嶋屋総勢91人による興業であった。それからの記録を紐解くと、松井須磨子、岡田嘉子、長谷川一夫、片岡千恵蔵らの名前を見ることが出来る。八千代座は大正から昭和初期にかけて、当代一流といわれる芸能人の熱演を多くの人々の心に深く刻み込んできたのである。

 今回の取材で大変感激したのは、正面看板も当時の古い看板に変わったこと。そして天井中央に若干違和感のあるレトロなシャンデリアと天井全面に描かれた広告絵である。当時の山鹿商人の勢いとお洒落さを伺い知ることができる。

 下写真群には、枡席、傾斜した2階畳席、控え室、大道具係の部屋、奈落の底を垣間見ることができるので、是非ご覧いただきたい。特に、奈落の底には廻り舞台(人力式)を支え続ける鉄製の車とレールがあるが、1910年のドイツ・クルップ社の刻印が刻まれており、今もなお錆も無く現役でスムーズに動くというのは圧巻である。

八千代座(国指定重要文化財/熊本県山鹿市)


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