熊本県熊本市


 熊本市は人口65万の中核都市。城下町として栄え、名将には加藤清正(本妙寺・加藤神社)が挙げられます。二天一流の開祖である宮本武蔵も細川家の客分として熊本を訪れ、晩年は霊巌洞にて「五輪の書」を書き上げたのち、この地で没しました(武蔵塚公園)。

 夏目漱石も1896年(明治29年)愛媛県松山市から熊本市に移り住み、熊本五高(現在の熊本大学)で教鞭をとりました。その他、熊本に大変ゆかりのある人物に「怪談」で知られる小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)や徳富蘇峰、蘆花兄弟などがいます。

 観光名所としては三大名城に数えられる熊本城(武者返しの石垣が有名)を挙げることができますが、西南の役で炎上し、現在のものは復元されたものです。その天守閣からは熊本市街は勿論のこと、阿蘇外輪までも眺望することが出来ます。その他、細川家の庭園であった水前寺成趣園(通称、水前寺公園)が有名で、東海道五十三次を模して造られています。また、その中にある出水神社では毎年8月に薪能(たきぎのう)が開催されます。

 城下町と言えば武家屋敷。熊本市を流れる白川に沿って新屋敷という街があり、武家屋敷跡を見ることができます。現在では高級住宅街になっていますが、白川からそそぎ込む井手(約1キロ)は、今も尚水面に緑をキラキラと映し出しながら流れています。.......昔は鰻が沢山いたそうです。




肥後國見聞録表紙